しあわせのしわざ 1st Album『人物』に寄せて頂いたコメント集

 しあわせのしわざ 1st Album『人物』に寄せて、日頃よりお世話になっている方たちからコメントを頂戴いたしました。
これら頂いたコメントが今作品のいわゆる“プロモーション”以上の意味をもって、未だ出会わずに遠くで生きる方同士の距離を1mmでも近づける手掛かりのひとつとなってくれたら、大変嬉しく思います。もし宜しければ、どうぞごゆるりとご覧下さいませ。


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 日本語ロックながら、どこかペイル・ファウンテンズ辺りに通じる瑞々しさ!
 ホントに素敵なアルバムだね。一生聴くアルバムだと思う。


 鈴木浩介富士市吉原KICKERS店主)

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 まず曲が素晴らしい。甘い歌声に紛れ込ませた、毒のある歌詞も素晴らしい。
 そして何より演奏が素晴らしい!

 いわゆる「インディーズ」とされるバンドシーンに属していると、ヘタウマな
 演奏や歌が「味がある」と評価される事が多いし、もちろんそれは音楽の偉大
 な一面ではあるけど、彼らはそこに逃げない。曲も歌も演奏も、真っ向から
 勝負している。そしてその根底で渦巻いているのは、紛れもないロックンロール
 だと思ってます。

 アルバム発売おめでとう!


 牧野俊太(herpiano/heylome/Live Bar 静岡Freakyshow店長)

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 アルバムの中に良い曲が2、3あるのが名盤だと思うのだが、
 これは全部良い曲なので、名盤とはいえない。
 まったく素晴らしい!


 ノダフルタ(アドバルーン/LIVE HOUSE 静岡騒弦店長)

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 嬉しくて さびしくて
 穏やかで 危うくて
 絶望的で 輝いている

 やさしい狂気と色気が入り混じる歌声は
 私たちの日常をリアルに切り取り、
 小さな物語をつむいでいく。


 山崎みやこ(ライヴ小屋 Next Sunday 店長)

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 永遠に続く休暇を過ごしながら、その終わりを夢見ること。
 しあわせのしわざの音楽が醸し出すそこはかとない悲しみは、
 そんなありえないことへの期待に少し似ている。 


 西村晋也(映画監督〈監督作品に『Sweet Sickness』『君へ』等〉)

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 すごく近くの日常を描いた、それでいて、遠く離れた、架空の街で
 流れていそうな音楽。


 石田悠介(映像ディレクター〈手がけた作品に鉄拳『約束』等〉)

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 ドラマーの性とはあまり語られないようである。あまり語られないのが
 ドラマーの性だから。
 専ら柔らかい石の様相でバンド内だけを弾まないながら飛びまわる。昼寝枕の
 代わりを担当して皆の目が覚めた後は、CSNの裏ジャケのダラス・テイラーに
 勇気をもらうのみ。それでも時には無い物ねだりもしたくなる。僕自身ドラム
 がダメならパーカス、パーカスがダメなら作詞、そしてまたドラムと堂々巡り
 の停滞前線。そこにふいに晴れ間が見えたときの喜びを「ホリデイ」という曲
 に感じた。
 もう一つ忘れてはいけないことは昼寝枕の代わりになった気を1人胸に抱きしめ
 ているのも間違いなくドラマーの性だろう。
 以上「ホリデイ」の歌詞を多少拝借した同業贔屓のコメントであるが、
 この曲ドラマー西尾氏の作詞作曲なので「どうぞ ひとつ よろしくね」


 増村和彦(太鼓叩き、物書き〈森は生きている〉)

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 何の前情報もなく音だけ聴かせてもらいました。
 何らかの強い想いが込められた音だと感じました。

 どんな人達が作ったのだろう?


 塚本功(ギタリスト〈ネタンダーズ/Sly Mongooseピラニアンズ、等〉)

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  ※ 順不同・敬称略


 


 


 

人物

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しあわせのしわざ 1st Album『人物』 主な取扱販売店さま一覧

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・レコードショップ芽瑠璃堂 ー http://www.clinck.co.jp/merurido/dtl.php?ky=HAPPINESS001

※ 順不同・敬称略


しあわせのしわざ
1st Album『人物』

発売日:2014年4月2日   
価格:2,000円(本体価格)
品番:HAPPINESS-001
販売元:(株) ウルトラ・ヴァイヴ


[収録曲]

1. サッドヴァケイション
2. シトラス
3. New Wave Girl
4. 風物
5. 東京
6. 享年
7. 彼女の下着
8. 温度差
9. 完熟トマトが舌を汚した
10. ホリデイ
11. エンディングテーマ
12. なめさせて(Hidden Track)

サマーカーディガン

 『サマーカーディガン』 作詞作曲/衛藤文敬


 弾けたの? 心のシャボン玉 6月のジャネリー
 他人の為に生きられずに眠ってる


 雨樋の上で骨休め ツバメ 老夫婦の夢   
 オルゴヲル途絶えて 2秒遅れの壁掛け時計 


 音楽室の窓際後ろから2番目の机上に描かれたG線上のヒーロー
 首をもたげるタチアオイの匂いに孤児のミツバチも躍るよ


 ビニール傘越しピンボケる裸のサマーカーディガン
 雨に 雨に 雨に乱れても戻れない青春の交差点
 夏だよ 夏だよ もう夏だよ 



 顕微鏡の向こう 物語だらけの星空に
 願い事は 願い事は、しなかったね  
 指を絡める蜃気楼の上辺に夏草も沈まれるシンフォニー 

 
 火に入る鈴虫 両手振る ガラスの後ろ髪が
 雨に 雨に 雨に引かれても戻れない先週の木曜日
 夏だよ 夏だよ もう


 ビニール傘越しピンボケる裸のサマーカーディガン
 雨に 雨に 雨に乱れても戻れない青春の交差点
 夏だよ 夏だよ もう夏
 あなたに あなたに、包まれたい

アイツが生きていたら 〜カゾクを下さい〜

『アイツが生きていたら 〜カゾクを下さい〜』

     作詞作曲/衛藤文敬 作RAP/西尾洋平


 信号の変わり際 特に急ぐ理由もなく  
 折り鶴は紐を解き 白線の内を飛ぶ

 ドアノブに括られた ぬいぐるみ安らかに 
 ピアノが買えないから 糞みたいなラブソング

 覚えてはいないだろう? 3〜4年前の嘘
 覚えていられないだろう 5〜6分後の会話も

 菓子パンを吐き出して 缶ビール潰したよ
 地下鉄のカナリヤは 段ボール濡らしたよ

 家族を下さい


 無差別に落とされたリンゴ8個を抱えて  
 手を結んだ父と娘が 互いの陰影を踏み合っている

 沈黙のヘッドフォン 別に直す当てもなく
 新曲を口ずさむ 草むらに火を放て

 鉄塔が傾いて べっこう飴が砕け溶けて      
 天国の電線が 夜を手繰り寄せる

 水族館へ行こう 花火大会も行こう
 夢の国だって行こう プラネタリウムで眠ろう 

 家族を下さい


 アイツが生きていたら アイツが生きていたら
 アイツが生きていたら アイツが生きていたら

 アイツが生きていたら アイツが生きていたら
 アイツが生きていたら アイツが生きていたら


 アイツが生きていたら アイツが生きていたら
 アイツが生きていたら

 アイツが生きていたら アイツが生きていたら
 アイツが生きていたら


 全身の皮を剥ぐような途方途轍もない悲しみをも愛し
 日当り良好 緩和病棟 渡り廊下 ハグをしようか
 100年に一度 記録的大寒波 あの日の朝みたいに
 大胆な秘密 会いたいな 君に
 
 歩く 座る 喋る 走る 食べる 踊る 逃げる  
 冷める 捨てる ブレる 落ちる 澱む 閉じる 歌う 逃げる 
 
 慟哭と饒舌の間で 限りなく呪いに近い祈りを
 慟哭と饒舌の間で 限りなく呪いに近い祈りを


 先日、いつも利用している最寄り駅の3番線のホームに唾と5円玉が落ちていました。そのすぐ脇の排水溝には清掃員のおばちゃんに箒で掃かれる未来を、ただじっと待ちあぐむカナブンの死骸があって、一昨日からあって、一瞬の気の迷いもあって、滑り来る急行電車に鼻歌混じりで乗り込みました。たしか6両目だったと記憶しています。なぜか幼少期に観ていたTVアニメのエンディングテーマが、昨夜から頭の中をずうっと支配していたのです。良いご縁がありますように、と。
 凶器は持っていませんでした。

 本日は晴天のせいか人身事故による運転の見合わせもなく、約束の17時には渋谷駅に着けそうだと、相変わらず自分の都合ばかり心配していました。空いている優先席には座らず ドア付近に立ち、沿線の建物と植物と洗濯物のトライアングルに目を回しながら、どうかしながら、一生涯日陰を強いられたクローバーの葉の枚数について、朝食の腐りかけのバナナと愛情たっぷりのレトルトカレー食べ合わせについて、実名も性癖も知らない通行人Aの責任能力の有無について、あなたの優しさとズルさと病状について、考えていました。
 狂気は、もう持っていませんでした。

    
 誕生日おめでとう 誕生日おめでとう



 RAP
《 ダンサー志望のいなたい少年 早朝5時 銀行の鏡揺らし やがて 祖母のお手製の麦茶 飲み干し ラッシュに溶けていく
  基本のモーション 既読と混同 日本の情緒 未読の構想 束の間の休息 床の間の掛軸 雨粒と柑橘 おさがりの憂鬱
 午後のひだまりをバケットが満たす ワンコみたいねって笑いあえたよ 未来も少しはあたたまる いやしかしは常につきまとう
 海辺のスープにバケットを浸す 塩っ辛いねって笑いあえたよ 未来も少しはあたたまる いやしかしは更につきまとう
 本を読もう 漫画読もう 回り回って 引きこもろう バンドしよう 散歩しよう 埃はらって街へでよう 》



 アイツが生きていたら アイツが生きていたら
 慟哭と饒舌の間で 限りなく呪いに近い祈りを
 アイツが生きていたら
 慟哭と饒舌の間で 限りなく呪いに近い祈りを


 慟哭と饒舌の間で 限りなく呪いに近い祈りを
 慟哭と饒舌の間で 限りなく呪いに近い祈りを
 慟哭と饒舌の間で 限りなく呪いに近い祈りを
 慟哭と饒舌の間で 限りなく呪いに近い祈りを
  
  
 信号の変わり際 特に急ぐ理由もなく  
 折り鶴は紐を解き 白線の外を飛ぶ

 幸せでしたか? くだらない質問ね
 幸せでしたか? もう分かってるくせに






  

シトラス

  『シトラス』 作詞作曲/衛藤文敬


  ブランコに振り回されるダイアリー 
  酔い覚ましの泥水でも飲もうか
  笑っていたい 笑っていたい 
  出鱈目の占いを信じて


  グラウンドに乱れ飛んだタンバリン
  おもむろに駅前から逃げようか
  売り物の花 売り物の花
  枯れゆくのを寧ろ望んでた


  似ていたよ 似ていたよ 
  似てきたような気がしたよ 
  気がしたよ


  ひと夏の ひと夏の ひと夏のシトラスの面影忘れても
  ひと夏の ひと夏の 汗ばむ胸元のアイロニー

  ひと夏の ひと夏の ひと夏のシトラスの面影を思い出に
  ひとりきり コインランドリー コインランドリー



  ブラインドを覗き込むアイボリー
  獣騙しの絵本でも読もうか
  抗っていたい 抗っていたい
  戦争と平和の片隅で


  サラウンドの風に乗れ飛行船 
  世紀末の雨雲へ セイ グッバイ
  売り物の歌 売り物の歌
  嗄れゆく喉元を過ぎれば


  キレイだよ キレイだよ
  キライになれない気がしたよ
  気がしたよ


  ひと夏の ひと夏の ひと夏のシトラスの面影忘れても
  ひと夏の ひと夏の 開ける襟元にシンパシー

  ひと夏の ひと夏の ひと夏のシトラスの面影を思い出に
  ふたりきり コインランドリー 故意の雨宿り


  最悪のシナリオを書き換える術を知らなくとも
  一握の洗剤に揉まれて回り回る 何万回も


  ひと夏の ひと夏の ひと夏のシトラスの面影忘れても
  ひと夏の ひと夏の 汗ばむ胸元のアイロニー


  ひと夏の ひと夏の シトラス
  ひと夏の ひと夏の シトラス


  ひと夏の ひと夏の ひと夏のシトラスの面影を思い出に
  ひとりきり コインランドリー コインランドリー

   

    
 

完熟トマトが舌を汚した

 『完熟トマトが舌を汚した』 作詞作曲/衛藤文敬


 カラスと夏野菜 皿の汚れが模様のよう
 一重瞼のサイにも見てごらん

 マハラジャに神風 向きは南南西
 アスパラガス畑へ連れてって


 茶髪と黒髪の混じる三つ編み下げて 乳母車乗り捨てて
 足裏に刺さるガラス片を!! Woh!! Oh!Oh!Oh!

 台風の目回れ 木馬に跨がれ王子様
 どうせなら食卓に愛と恥じらいを


 完熟トマトが舌を汚した それは、あなた味のサラダ
 やがて血となり肉となる 徒に

 夕方以降の国 色鮮やかな日々 あなた味のドレッシングが
 皿の上に落ちて邪魔をする 味の邪魔をする


 気付かれずに泣いたね 車輪の下


 面舵一杯 ハチミツ一体どこに隠されているのかな?
 屋根裏へ掛かる銀のハシゴ!! Go!! Oh!Oh!Oh!

 アイドルの眼 まるで死んだトナカイのようさ
 どうせなら食卓にナイフと恥じらいを


 完熟トマトが舌を殺した それは、あなた味の涙が
 皿の上に落ちて邪魔をする

 夕立と陽が交じる 裏返しのバジル あなた味のドレッシングが
 床の上に落ちて罠を張る 明日の罠を張る


 完熟トマトが舌を汚した それは、サラダ味のあなた
 いずれ血となれ肉となれ 徒に

 宛てのない風見鶏 色褪せてゆく日々 あなた味のドレッシングが
 皿の上に落ちて邪魔をする 明日の邪魔をする




 

nasca

  『nasca』 作詞作曲/衛藤文敬


  腐り始めた虫と花弁が 臭い薫る陽気な日曜日の
  春化粧は濃く(逆に) 横顔は薄れてゆく


  頭痛の種蒔いたね 田園の片隅へ 御洒落頭を垂れて
  見事な緑に眼を落とし凝らし 本望の肥やし


  壁伝いのネオン(街害街害)ネオン(GUY)


  学び舎からの悲鳴に祭り囃子はそっと寄り添って
  “まみむ”メモ書き読んでくれましたか?

  キャベツとの訣別や ろくすっぽ踊れやしないワルツを
  当てずっぽうの答え合わせが不可欠なら月曜日に身を任せて
  海沿いは演出で


  渚に落書きされた地上絵目印に
  海鳥は飛んでいる(緑は富んでいる)
  海鳥は飛んでいる(緑は富んでいる)


  ナスカに乗り忘れられた自転車前籠に
  間違いの向日葵が 間違いの向日葵が 


  渚に置き忘れられたバス停目印に
  待ち合わせでもしよう