完熟トマトが舌を汚した

 『完熟トマトが舌を汚した』 作詞作曲/衛藤文敬


 カラスと夏野菜 皿の汚れが模様のよう
 一重瞼のサイにも見てごらん

 マハラジャに神風 向きは南南西
 アスパラガス畑へ連れてって


 茶髪と黒髪の混じる三つ編み下げて 乳母車乗り捨てて
 足裏に刺さるガラス片を!! Woh!! Oh!Oh!Oh!

 台風の目回れ 木馬に跨がれ王子様
 どうせなら食卓に愛と恥じらいを


 完熟トマトが舌を汚した それは、あなた味のサラダ
 やがて血となり肉となる 徒に

 夕方以降の国 色鮮やかな日々 あなた味のドレッシングが
 皿の上に落ちて邪魔をする 味の邪魔をする


 気付かれずに泣いたね 車輪の下


 面舵一杯 ハチミツ一体どこに隠されているのかな?
 屋根裏へ掛かる銀のハシゴ!! Go!! Oh!Oh!Oh!

 アイドルの眼 まるで死んだトナカイのようさ
 どうせなら食卓にナイフと恥じらいを


 完熟トマトが舌を殺した それは、あなた味の涙が
 皿の上に落ちて邪魔をする

 夕立と陽が交じる 裏返しのバジル あなた味のドレッシングが
 床の上に落ちて罠を張る 明日の罠を張る


 完熟トマトが舌を汚した それは、サラダ味のあなた
 いずれ血となれ肉となれ 徒に

 宛てのない風見鶏 色褪せてゆく日々 あなた味のドレッシングが
 皿の上に落ちて邪魔をする 明日の邪魔をする